万能アロマと言われ、細胞成長促進作用や瘢痕形成作用もあるという「ラベンダー」。
今回はそのラベンダーが本当に上記のような効果があるのかを、
「アロマセラピー学会 症例報告集」を元に記事にしてみました。
皮膚に対するラベンダーの効能
- 瘢痕形成作用
- 抗炎症作用
- 細胞成長促進作用
主にこの3つがあると言われています。
詳しくはこちら↓
火傷に対するラベンダー精油の効果 症例報告
日本アロマセラピー学会 症例報告書 p24 引用
目的
台所で調理中に鍋に触れてしまい、右小指の下に5cmほどの火傷を負ってしまった。調理中によく火傷をするので、そのため用意していたラベンダーの精油を塗布し、結果をみた。 【斎藤和子さん (薬剤師)】
方法
火傷を負った直後に、その患部にラベンダーの精油原液を塗布。その夜の就寝前にも塗布した。以降は塗布なし。
ラベンダー精油には酢酸リナリル、酢酸ラバンデュル、酢酸ヘキシルなどの鎮痛・鎮静・抗炎作用のあるエステル類が約41%含まれるので、火傷の際の痛みを抑え、肌を鎮静化させる効果があると期待した。
モノテルペンアルコールには殺菌作用があるので傷跡に菌が入り込むのを防ぐ。さらに、カンファーというケトンを4%含むが、これには瘢痕形成作用があり、傷の治りを早くする。
経過と結果
使用後10分ほどはヒリヒリする感覚が残っていたが、その後は痛みがなくなり「あ、本当に効くんだ」と実感した。
水疱はできたが、以前に精油を使用しなかった頃の火傷の水疱の皮は柔らかくすぐに潰れてしまう状態であったのに比べ、何も保護しなくても非常に硬い水疱で、いつも通り手を使用しても破れることがなかった。当日以外は全く手当てしなかった。
1週間して水疱の下がとても痒くなった。それが2〜3日続いた後水疱が消えて皮膚がぴったり重なった。さらに10日後(火傷から20日目)に患部の皮膚が剥がれ落ちて新しい皮膚が現れた。全く傷跡が残らない。
その後の旅行時に食事中に焼き網に手が触れて親指下に火傷した。精油の持ち合わせがなかったので水だけをかけ続けて対応したところ、火傷跡が黒く残ってしまった。
注意点
火傷を負ってラベンダーを使う際の注意点を書き出していきたいと思います。
- 年齢や肌質で効果が期待できない場合もある
- 上記の症例報告書では原液を塗布しているが、皮膚刺激を避けるため希釈した方が望ましい
- ラベンダーの使用により肌に何らかの症状が出た場合、すぐに医師の診断を受ける
本当に効果があった!?
この症例報告書によるとラベンダーは本当に火傷のヒリヒリ感を緩和したり、瘢痕形成作用があったと報告されています。ですが年齢や肌質によって結果は変わることもありますことを、ご理解いただきますようお願い致します。
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